身体の各部位や感覚器官の連携と効率的な動作を
向上させるためのトレーニング方法です。
運動能力やスポーツパフォーマンスを向上させるだけでなく、
日常生活や職場での動作も改善します。
バランス感覚、反応速度、柔軟性、姿勢の改善などに効果を発揮し、
様々なエクササイズや運動方法があります。

コーディネーショントレーニング7つの能力

リズム能力

音楽などリズムに対して
自分を合わせる能力

バランス能力

必要な体制を保つ能力

変換能力

素早く動きを変えたり
同調させたりする能力

反応能力

刺激に対して素早く
身体を動かす能力

連結能力

複数の動きを無駄なく
つなぎ合わせる能力

定位能力

動体と自分の位置関係を
正確に把握する能力

識別能力

手足や道具を意のままに
操作する能力

コーディネーショントレーニングの必要性

コーディネーショントレーニングは、筋肉を鍛える筋トレとは違い運動神経を鍛えるトレーニングです。
子どもの神経系の発達は、生まれてから4〜5歳までの成長が著しく、成人の約80%がこの時期までに完成します。
そして12歳ごろまでにはほぼ100%成長するため、神経系が成長途中である子どものうちにコーディネーショントレーニングをすることがより有効だと考えられています。

コーディネーショントレーニング4つの効果

習得スピードアップ

音や動きといった情報を素早く捉えて理解し、反応する「反応能力」や、状況に合わせて素早く動作を切り替え、変化に適切に対応する「変換能力」が発達することで、新しい動きや技術を習得するまでの時間が早くなります。

競技のパフォーマンス向上

「バランス能力」が発達すると、バランスを崩しそうになっても容易に立て直せるので、バランス感覚が重要な競技でパフォーマンスアップが期待できます。そのほか、「連結能力」が発達することで、異なる動きでもスムーズにつなげて行うことができ、より複雑な動きが連続してできるようになります。

複雑な動作もコントロール可能に

手足や道具を思い通りに扱える「識別能力」が向上すると、道具を使った競技でも、力の加減や、必要な体の部位の使い方などを調整できるようになります。自分の体や力加減のコントロールができるようになれば、調整も器用にでき、駆け引きなど高度なプレーができるようになります。

ケガをしにくい体に

「定位能力」が発達することで、物や相手との距離感を把握できるようになり、例えばほかの子とぶつからず走れたり、ジャンプして飛び降りる高さを調整できたり、過度に力を入れすぎることがなくなるため、ケガをしにくくなります。

ゴールデンエイジは子供の運動能力や身体能力が発達・向上する黄金時期

プレゴールデンエイジ
(5歳~8歳)

神経回路の発達がもっとも進んでいる時期です。この時期の子供はさまざまなことに興味・関心を示したり高い集中力を持っていますが、長くは続きません。まずは遊びや簡単な運動を通してさまざまな動きを体験し、楽しいことを知ってもらうことが大切になります。

ゴールデンエイジ
(9歳~12歳)

神経系の発達が著しく、すぐに動作や技術を覚え身につけられます。さまざまな動きを短期間・時間で習得できる時期なので、たくさんのことを学ばせてあげるのが大切です。ゴールデンエイジはスポーツ界でも注目を集めてるワードで、一生に一度しかないとても重要な時期になります。

ポストゴールデンエイジ
(13歳~15歳)

筋・骨格系が急に発達し、パワーやスピードも成長します。神経系統はすでにほとんど形成されているので、新しい動きや技術を短期間で習得するのは難しい時期です。ポストゴールデンエイジの時期は、既に習得した動きや技術を維持しながらさらに質を高めていくことを重視してください。